(旧商品名:RCGインナーシール)
RCGインナーシリカとは
けい酸塩系コンクリート含浸保護材
最新のナノテクノロジーより生まれたコンクリート含浸・保護材、それがRCGインナーシリカです。
主成分のけい酸ナトリウムおよびけい酸カリウムが粒子コロイドの性状を有しており、粒子コロイド自体が水酸化カルシウムと反応してC-S-Hゲル(けい酸カルシウム水和物)が生成されてコンクリート表層部の毛細孔を緻密にするとともに、高硬度の大小不規則な形状の粒子コロイドはコンクリート中の骨材の如く、毛細孔内のC-S-Hゲルを安定させます。
粒子コロイドの物理的作用と化学反応の相乗効果によってコンクリート表層部を保護し、長寿命化する画期的な工法です。また、材料は天然由来の無機質鉱石で環境に優しく安全安心な材料です。
粒子コロイドとは
RCGインナーシリカは主成分のけい酸ナトリウム・けい酸カリウムが5~150nm固結した粒子コロイドの性状であり、粒子の表面が水酸化カルシウムと化学反応してC-S-Hゲルを生成します。
RCGインナーシリカの粒子コロイド(Na2SiO3およびK2SiO3)は高硬度で5~150nmの大小不規則な形状しており安定した保護効果を発揮します。
粒子コロイドは、チンダル現象により確認することができます。一般的に微細で粒径が一定の大きさのコロイド溶液に光を当てると、光が線状に見えます。大小不規則な形状の粒子コロイド溶液に光を当てると、光が分散されてその粒子を確認することができます。
適用対象構造物及び用途
一般的なコンクリート構造物全般
●橋梁・橋脚
●ボックスカルバート
●コンクリート基礎
●堤防・港湾施設
●現場打ち外壁
●コンクリート二次製品
●トンネル
●貯水タンク
●農業用水路
●護岸
●地下ピット
RCGインナーシリカの特徴
コロイド粒子独自の4つの保護作用によって、コンクリート表層部が改質され、劣化因子の浸入を抑制し、コンクリートを保護し長寿命化する従来にない画期的な工法です。
電子顕微鏡によるコンクリート内部
RCGインナーシリカ試験データ
試験方法:土木学会基準 JSCE-K571
試験体:モルタル基板 JSCE-F505準拠 水セメント比50%、砂セメント比3
評 価 項 目 | 単位 | 試験結果 | グレード | |
---|---|---|---|---|
透水に対する抵抗性 | 透水抑制率 | % | 74 | B |
吸水性に対する抵抗性 | 吸水抑制率 | % | 62 | B |
透湿性 | 透湿比 | % | 85 | A |
中性化に対する抵抗性 | 中性化抑制率 | % | 71 | A |
塩化物イオン浸透抵抗性 | イオン浸透抑制率 | % | 35 | C |
上記性能は、土木学会『 表面保護工法 設計施工指針(案) 工種別マニュアル編 P167 』より |
土木学会:JSCE-K572 けい酸塩系表面含浸材の試験方法(案)準拠
試験体:モルタル基板 水セメント比55% 砂セメント比3
評 価 項 目 | 試験結果 | 抑制率% | 試験⽅法 |
---|---|---|---|
含浸深さ | 2〜4㎜ | JSCE-K572 6.5含浸深さ試験 | |
透⽔⽐ | 54% | (46%) | JSCE-K572 6.6透⽔量試験 |
吸⽔⽐ | 44% | (56%) | JSCE-K572 6.7吸⽔試験 |
中性化深さ⽐ | 32% | (68%) | JSCE-K572 6.8中性化に対する抵抗性試験 |
塩化物イオン浸透深さ⽐ | 59% | (41%) | JSCE-K572 6.9塩化物イオンに対する抵抗性試験 |
質量損失⽐ | 18% | (82%) | JSCE-K572 6.10スケーリングに対する抵抗性試験 |
ひび割れ透⽔⽐ | 0.14% | (99.86%) | JSCE-K572 6.11ひび割れ透⽔性試験 |
⽔の浸透深さ⽐ | 57% | (43%) | JSCE-K572 6.12加圧透⽔性試験 |
試験値(%)=試験体の品質試験値÷現状試験体の品質試験値×100 |
他工法との比較
工 法 | 塗膜工法 | RCGインナーシリカ |
---|---|---|
工 事 | 防水塗料を塗る | 無色・透明液を塗布 |
工 程 | 2~3回塗り | 1回塗布 |
臭 い | 臭気あり | 臭気なし |
外 観 | 塗料の色 | コンクリート意匠のまま、素地状態 |
安全性 | 有機溶剤のため、大気汚染・水質汚染が懸念される | ナトリウムシリケート、カリウムシリケートが主成分で、人、環境にやさしい |
リサイクル | 躯体解体時分別処理、残材は特管物廃棄処分、有害性臭気がある。 | リサイクルが可能、残材なし、臭気なし |
コスト | 高い | 安い |
条 件 | 塗膜の接着性に影響のある水分管理が難しい。 | 小雨程度の環境下でも施工が可能 |
保 守 | 塗り替え必要 | メンテナンスフリー |